保健所の誤った指導についてのお知らせ

高齢者介護施設の皆さまへ

次亜塩素酸水に関する保健所の誤った指導についてのご説明

近年、高齢者介護施設において感染症対策がますます重要視される中、一部の保健所で次亜塩素酸水の使用を中止し、アルコール消毒への切り替えを指導する事例が報告されています。これらの指導は、厚生労働省の見解と一致しておらず、誤解に基づくものである可能性が高いことをご理解いただければと思います。

以下に、次亜塩素酸水の正しい情報とその有用性について解説いたします。

1. 保健所指導の誤解について

熊本県や東京都、神奈川県などで報告された事例では、次亜塩素酸水の使用中止が推奨されています。しかし、これは厚生労働省の本省の発表と整合しません
https://www.nite.go.jp/information/osirase20200626.html)。

次亜塩素酸水は、感染症対策において有効かつ安全性が確立された製品であり、保健所担当者の認識に基づく指導の誤りが含まれています。 当工業会の一部の会員から民業圧迫ではないかとの声も上がっており、当工業会として非常に苦慮しています。

2. 次亜塩素酸水の特性

  • アルコールは薬機法に関わる製品であり、主に手指の消毒に使用されます。一方、次亜塩素酸水は薬機法に関わらない除菌剤として、物品や環境表面の消毒に適しており、感染拡大を防ぐための重要なツールです。
  • 有効塩素濃度35〜50ppmの低い濃度の次亜塩素酸水でも、70~75%のアルコールよりも高い殺菌力を持つことが、各種試験データや学術報告により証明されています。

3. ノンエンベロープウイルスへの対応

次亜塩素酸水は、アルコールでは不活化が困難なノロウイルスのようなノンエンベロープウイルスに対しても高い効果を示します。この点は厚生労働省も正式に認めています。

4. 保管時の安定性

保健所は次亜塩素酸水の失活を懸念する場合がありますが、JSA標準規格「JSA-S1012:2022 次亜塩素酸分子水溶液」(https://webdesk.jsa.or.jp/books/W11M0090/index/?bunsyo_id=JSA-S1012%3A2022)に準拠し、HCIA公式認定マークが付与された製品は高い安定性が確認されています。粗悪品と認定製品を混同しないよう注意が必要です。

5. 手肌への優しさ

アルコールによる手荒れのリスクは広く知られていますが、次亜塩素酸水は手荒れをほとんど引き起こしません(一部の特殊体質を除く)。

6. 環境や物品への優しさ

アルコールの使用は、手すりやテーブルの塗装剥がれ、樹脂部品の劣化を引き起こすことがあります。一方、適切に使用された次亜塩素酸水では、こうした素材劣化はほぼ起こりません。ただし、次亜塩素酸ナトリウムとの混同には注意が必要です。

7. 経済的メリット

次亜塩素酸水はアルコールに比べてランニングコストが低く、経済的な負担軽減にも寄与します。

8. 加湿器等への使用の適用性

アルコールは加湿器での使用が不可能ですが、次亜塩素酸水は空間噴霧や加湿水として使用可能です。これにより、施設内全体の衛生管理を効率的に行うことができます。

*保健所等が、これを妨げる行為を行わないように、厚生労働省の本省から事務連絡が発信されています(https://www.mhlw.go.jp/content/001004534.pdf

*次亜塩素酸水の適切な加湿器使用による健康被害の報告事例は30年以上に渡り一例もありません。  (次亜塩素酸ナトリウム水の誤使用による事例報告は数例見受けられます) *安心のJSA規格準拠の認定製品の使用をお勧めします。

9. 安全性の確立

次亜塩素酸水は、急性経口毒性試験で食塩よりも高い安全性が確認されています。万が一誤飲した場合でも、極めて安全です。

10. 規格準拠の製品の進化

水道水の水質基準をクリアする次亜塩素酸水製品も登場しており、安全性がさらに向上しています。

次亜塩素酸水は、高齢者介護施設における衛生管理において、経済性、安全性、効果の面で非常に優れた製品です。誤った情報に惑わされることなく、正しい知識をもって導入をご検討ください。

 

2024年11月20日

一般社団法人 次亜塩素酸化学工業会 hcia

一般社団法人次亜塩素酸化学工業会
お問い合わせ: [連絡先]
Address:
〒130-0021 東京都墨田区緑2-10-11 2F
Tel: 050-3613-5618
FAX: 050-3852-4496
E-mail: info@hcia.or.jp
文責:代表理事 石田智洋